プロフィール– 離婚・無職・経験なしからトマト行政書士事務所ができるまでの物語 –

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はじめまして。トマト行政書士事務所の菊地です。
行政書士事務所を開設して、10年ほどになります。

行政書士の開業って、なかなか参考になる人が周りに居なくて困った……という理由で、このサイトを見ている人が多いのではないでしょうか。
そういう私も10年ほど前、参考になりそうでならない人ばかりだなと思いつつ、片っ端から開業について勉強した記憶があります。

10年を振り返ると、決して順風満帆ではなかったです。
特に開業当初って、とにかくいろいろやってみるしかない。
実践あるのみ、という部分があります。

もう一方で、
「何を実践すればいいのか思いつかない」
「自分では全部やったような気がしている」
「あと何をすればいいか分からない」
そういうときの情報収集がなかなか思うように進まず、時間がかかりました。
今みたいな動画媒体、SNS発信がもっと少なかったからでしょうか。

「実践あるのみ」は分かってるけど、とにかく何かヒントが欲しいという人へ。
私の今までの経緯は、全然特別なことはしていません。
きっと、あなたの参考になるはずです。

これを読んで、独立開業を目指すにしても、まずは資格取得から目指すにしても、あなたが行政書士として活躍するヒントになればうれしいです。

目次

会社員、無職になる(しかも出産したばかり)

大学を卒業して10年余り、ほとんどずーっと会社員でした。
まず、某信託銀行。
その後デザイン会社や銀座のインテリア系ブランド内で、WEBを中心に、SNS部門長やらディレクターやらあれこれしていました。

忙しく働きつつ、出産。
からの、離婚。

突然ですが、離婚しました。
0歳児抱えて新潟へ戻る羽目になりました。
でも新潟へ抱えてこれたのは0歳児だけで、仕事は抱えてこれなくて。
せっかく育休取得後早めに復帰していた会社を辞め、無職になってしまいました。

あのまま東京に残っても、まぁ私のことだから何とかしたと思うのです。
でも、親戚等から「こちらへ戻ってくれば支援できるから戻りなさい、仕事も紹介できるかも」と言われたこともあり、戻ってきました。

「離婚」について知りたくて、ついでに行政書士の資格をとる

さて、話は離婚前にさかのぼります。

離婚するにあたって、子どももいることだし、きちんと調べよう!と、離婚の本を読んでみました。
専門書は何が書いてあるかさっぱり分からないし、一般向けの本はひたすら具体例が書いてあって……具体例のことは分かったけど、それが私に当てはまるのかどうか分からない。

んじゃーしょうがない、法律の基本を勉強して、やっぱり専門書を読もう、と思いました。
法律系の資格で一番簡単そうな行政書士の勉強をすることに決め、勉強前は「憲法って法律の親分でしょ」ぐらいに思っていた人間ですが、育児しつつ4ヶ月で合格しました。

独学です。行政書士合格道場にはとってもお世話になりました。感謝。
合格道場の先輩後輩数人とは、今でも仲良くしています。

誰も私を雇わないなら、自分で雇えばいい

無職になってしまったので、就職活動をしましたが、書類選考での落選100%。
面接にこぎ着けられませんでした。

  • 0歳児を抱えた母子家庭
  • SNS運用だのWEBディレクターだのブランディングといった求人が新潟には無い

焦って必死に、もう職種なんて関係なく書類を送りまくりましたが、当時はとにかく仕事が無かった時期ということもあって、アルバイトだろうが何だろうがみんな落選しました。
(親戚からの仕事の紹介はうやむやにされて終わりました。)

なんで新潟に戻ってきちゃったんだろうと真剣に悩みました。
東京なら職歴を生かした仕事に就けたかもしれない。
でも、再び東京へ戻る資金も無い。

そうこうするうちに行政書士に合格をして、
「そうだ、このまま開業しちゃおう。誰も私を雇わないなら、自分で雇えばいい」
私の開業って、就職先が無かったからなんです。

未経験の独立開業、うまくいくかどうか分からない。
だから子供が3歳になるまでに、軌道に乗せようと思いました。
ダメだったらその時再度、就職活動をしよう。3歳までというタイムリミットを作りました。

ひょうたんから駒、事務所見学から合同事務所

開業しよう!と決めるまで、行政書士に会ったこともありません
恐ろしい話です。それで開業しようっていうんですから。
だから、行政書士のブログ、特に開業ブログを読み漁り、本を買い、図書館で借りれるものは借りて、とにかく行政書士について調べました。

いくつかホームページを見て、事務所見学をしたい旨の連絡を入れました。
同じ高校の大先輩が司法書士兼行政書士事務所をやっていることをブログで知って、連絡をとって、開業時の経験談など話していただいたこともありました(今でもお仕事の関係があります。ありがたい…)

とある事務所を見にいったら、合同事務所だったのですが、空きスペースがありました。
ちょっと聞いてみた所、一緒に事務所を構える人を募集しているということだったので、いきなりそこで開業することが決まりました。

暇だったり合同事務所解散したり移転したり

開業後は、前職のスキルを活かして、WEBサイトをいくつか作成。
アクセス数が上がるまでに時間がかかるのも重々承知。
開業の翌月、ようやく問い合わせが来て、初仕事の依頼に至りました。

その後数か月で他の方の都合で合同事務所を解散することになり、ひとりで事務所を構えました。

頼まれたことをとにかくやって今に至る

徐々に、お客様がお客様を紹介してくださることが増え、障がい福祉分野と在留(ビザ)分野という専門性ができてきました。
他の事務所で断られた人が、私のお客様から紹介されて
「ここの事務所ならとにかく話を聞いてくれるって言われました」
って、いらっしゃるようになりました。
数年前のお客様が、別の件でご依頼いただくことも増えました。

仕事が軌道にのってきて、子どもが4歳になっても事務所を閉じることなく、どうにか今に至ります。

自分の経験を発信してみよう

ところで最近、SNS等で、「ひよこ狩り批判」が目につきます。

ひよこ狩りって、ご存じですか?
行政書士に限らず、独立開業したばかりの人をターゲットに、高額で大した内容が無い研修等を開催して儲けるものを言います。そこから転じて、同業者向けの研修等を有料で開催している人を広く批判している人もおられるようです。
一方、安価に同業者向けの研修を行っていた善意のベテラン先生が、そこの受講者にひよこ狩り業者が居たらしく、配布資料を無断転載されて高額セミナーで使われていた………なんていう話も小耳にはさみました。

行政書士は特に、就職先が少ないので、「開業後どうしたらいいか」があまり知られていないんですよね。
そこから「行政書士は食えない」という話になったりもしています。
そこで、大して視座が高いわけでも、猛烈に仕事時間を取れるわけでもない私が、どういうふうに開業後を過ごしてきたのか発信したら、参考になる人もおられるんじゃないかと思ったのです。

だって、ひよこ狩りを批判して、「じゃあ有料の研修を受けないでおこう」となっても、さてそしたらどうすればいい?ってなりますよね。

ただひよこ狩りを批判するだけというのは、違うんじゃないかなと思ったのです。
批判しましたひよこ狩りセミナー無くなりました、では、受講生が結局「知りたいことが分からないまま」になるんじゃないか。
だから、代替案として、ごくふつうの私の経験が活用できるんじゃないかな、と。

行政書士になりたいと思う人には、どんな感じなのかなという参考になりますように。
また、ただの独立開業談として読んでも、シングルマザーの仕事家事育児3立のヒントに……いやこれは無理……まぁとにかく、ごくふつうの人が、もっと効率よく「正解」に近づくヒントになればいいなと考えています。

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